○佐伯市歴史的環境保存地区の指定等について

平成17年3月3日

教育委員会告示第9号

佐伯市歴史的環境保存条例(平成17年佐伯市条例第145号)第3条第1項の規定により佐伯市歴史的環境保存地区を別図のとおり指定するとともに、同条例第5条第1項の規定により佐伯市歴史的環境保存計画を別紙のとおり定めたので、同条例第3条第4項及び第5条第3項の規定により告示する。

附 則(平成18年7月21日教委告示第10号)

この告示は、公示の日から施行する。

附 則(平成25年7月19日教委告示第21号)

この告示は、公示の日から施行する。

別図

画像

別紙

佐伯市歴史的環境保存地区保存計画

佐伯市歴史的環境保存条例(以下「保存条例」という。)第5条の規定に基づき、佐伯市歴史的環境保存地区(以下「保存地区」という。)の保存に関する計画を定める。

1 保存地区の保存に関する基本計画

(1) 方針

佐伯市の城下町形式は、関ケ原の戦後慶長6年(1601)毛利高政が日田より転封され、豊後佐伯城を築造したことに始まる。

城郭は、標高140mの城山(当時は八幡山と呼ばれていた)の山上に築かれ、山裾の東に拡がる番匠川の堆積地に町を開いた。

城下町は、番匠川とその支川や堀、塁壁等で城下と城外に区割された。

保存地区は、城山とその麓を固めた給人屋敷及びそれに連なる徒士の屋敷である。

この地区には往時の地割がよく残り、旧武家住宅や門、塀が背後の緑の城山の自然環境と一体となって、格調の高い歴史的景観を形成している。

このような保存地区の特性を生かしながら、伝統的建造物及びこれらと一体をなす環境を保存するため、これらの修理、修景等整備を行い、良好なる住宅地としての環境を維持するものとする。

(2) 内容

保存地区の保存は、建造物及び伝統的建造物と一体をなす歴史的風致の形成を主体とする。

伝統的建造物は主として正面外観及び公道から望見される側面を保存するため修理を実施し、それ以外の建造物は、伝統的建造物の特性と調和するようそれに準じて修景を行うものとする。

2 保存地区内における歴史的環境を構成している建造物その他の工作物及び環境を保存するため、特に必要があると認められる物件の指定

(1) 建造物

ア 建築物(ただし、主屋、長屋門、土蔵、薬医門等)

イ その他の工作物(ただし、土塀等)

(2) 歴史的環境を保存するため特に必要があると認められる物件(ただし、生垣、樹木等)

(3) 物件指定(別表第1)

3 保存地区内における建造物等の保存整備計画

(1) 建築物

ア 伝統的建築物は、主として外観を維持するため修理を行う。

イ 伝統的建築物以外の建築物の新築、増築、移築、改築又は修理、模様替え若しくは色彩の変更については、保存地区の歴史的風致とよく調和するようそれに準じ主として通常望見できる外観について次の区分により修景を行う。

○屋根 日本瓦(黒、ねずみ色)又はこれに類するもの

○外壁 白しっくい、濃い茶を基調とした下見板張、焼杉板張又はこれらに類するもの

○建具 木製、カラーサッシ(黒褐色系)又はこれに類するもの

○軒先等 雨どいの色彩は屋根、建具等の色彩に準じる。

(2) その他の工作物

ア 伝統的な形式をもつ工作物については現在のまま保存し、破損が生じた場合は、伝統的な固有の様式にならない修景整備する。

イ 伝統的以外の工作物については、歴史的風致及び景観を損わないものに修景する。

(3) 自然物

特に定めた樹木について保護・保存に努める。既存の生垣については、現況のまま保存し、修景上必要な箇所には樹木の補植又は植栽を行う。

(4) 修景基準(別表第2)

4 保存地区内における建造物及び環境を保存するため特に必要があると認められる物件に係る助成措置等

(1) 経費の補助

保存条例第7条及び佐伯市歴史的環境保存条例施行規則第3条の規定に基づき、次の経費を補助することができる。

ア 伝統的建造物の修理に要する経費の10分の6以内の額

なお、伝統的建造物の保存上、構造耐力上主要な部分の修理を要すると認められる場合は、これを含むことができる。この場合、構造耐力上主要な部分とは、基礎、土台、柱、床組、構造材、小屋組、壁(内部の表面仕上げを除く。)とする。

イ 伝統的建造物以外の建造物の新築、増築、移築、改築又は修理、模様替え若しくは色彩の変更で、条件を付した部分に要した経費の10分の6以内の額

ウ 伝統的建造物群と一体をなす環境を保存するため、特に必要があると認められる物件の復旧に要する経費の10分の6以内の額

エ 修景のための樹木の補植及び植栽等に要する経費の10分の5以内の額

オ 第1種景観保存地区の補助基準(別表第3)

カ 第2種景観保存地区の補助基準(別表第4)

(2) 物資の提供

補足瓦の提供を行うことができる。

5 保存地区の保存のため必要な管理施設及び設備並びに環境の整備計画

次のような事項の実現に努める。

ア 説明板、案内板の設置

イ 防犯灯の設置

ウ 消火栓の設置

エ 町なみに面した看板の整備

オ 駐車場の設置

カ 電柱の撤去

キ 歴史民俗資料館の建設

6 適用期日

平成17年3月3日

別表第1(第2項関係)

物件指定

1 伝統的建造物

2 歴史的環境を保存するため特に必要があると認められる物件

(ア) 建築物

(イ) その他の工作物

大手区~山際通り

 

種別

員数

 

種別

員数

 

種別

員数

 

西田家の門

1棟

 

三の丸石垣

1面

 

三の丸のムクノキ

1本

 

土屋家の薬医門、土蔵、主屋

3

 

土屋家の土塀

1

 

土屋家のイチョウ

1

 

旧秋山家の薬医門

1

 

旧法務局前石垣

1

 

養賢寺のイチョウ、モチノキ

6

 

旧山中家の門

1

 

旧山中家の土塀


1

 

安井

1

 

川野(キ)家の主屋

1

 

川野(キ)家の土塀

1

 

唖泉

1

 

坂本家の主屋、土蔵

2

 

川野(悦)家の土塀

1

 

 

 

 

管家の長屋門、主屋

2

 

坂本家の土塀

1

 

 

 

 

養賢寺の三門、庫裏、鐘楼、土蔵、禅堂、位牌堂

8

 

養賢寺の土塀

1

 

 

 

 



 

旧秋山家の土塀


1


 

 

 

 



 

佐伯城址の石垣



1

 

 

 

田中小路

 

 

 

 

菅家の石垣

1

 

菅家の生垣

1面

 

 

 

 

江藤家の塀

1

 

菅家の榎

1本

 

 

 

 

金光教会の塀

1

 

 

 

神護寺通り

 

久成寺の門ほか

3

 

久成寺の塀

1

 

 

 

本馬場通り

 

 

 

 

 

 

 

馬場の土手(樹木を含む。)

1堤

上鉄砲町

 

旧元甫堂の門

1

 

旧元甫堂の土塀

1

 

 

 

下 〃

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新丁

 

善教寺の門、鐘楼、本堂

3

 

善教寺の土塀

1

 

 

 

桜小路

 

 

 

 

 

 

 

吉良家の生垣

1面

別表第2(第3項関係)

修景基準

基本方針

(1) 伝統的建造物のうち、単体として特に景観のすぐれているものは、復原、保存修理を行う。

(2) 伝統的建造物のうち、若干の改装がみられるものは、歴史的価値ある外観を維持するため復原を基本とする。

(3) 非伝統的建造物については、できる限り伝統的建造物と調和するような修景を施す。

(4) 保存地区内の建造物のうち、景観にそぐわないものは、これを新築・増築・改築をしようとするとき、修景基準に従い、調和を図る。

(5) 修景の基準は、主として建造物の外観を対象とする。ここで外観とは、正面外観及び公道から望見できる側面を示す。

(6) 伝統的建造物と一体となり、歴史的景観を構成している植栽についても保全・修景を行う。

 

対象

第1種保存地区

第2種保存地区

建物の位置及び規模

位置

○現在の町なみの壁面線を原則とする。

○建替え時には道路より壁面を後退させる。

建物の高さ

○原則として2階以下とする。

○原則として2階以下とする。

敷地面積

○現在の町なみを形成している敷地の形状を原則として維持する。

○良好な居住環境を維持するために、敷地を細分化して、零細な宅地割にならないようにする。

建物の意匠及び形態

デザインの基本方針

○伝統的建造物に模したもの又はこれに類する和風建築で、伝統的建造物との調和を図る。

○歴史的風致及び景観を著しく損なわないものとする。

○洗練された形態及び意匠とすることとし、外観は特に歴史的景観との調和に留意する。

屋根

○切妻、寄棟又は入母屋屋根とし、日本瓦(黒、ねずみ色)葺又はこれに類するものとする。

○傾斜屋根とし、屋根の色は原則として黒又はねずみ色とする。

外壁・開口部

○外壁は白色しっくい又はこれに類するもの及び濃い茶を基調とした下見板張、焼杉板張又はこれに類するものとする。

○外観にはけばけばしい色彩、過度の装飾は避け、周辺の歴史的景観を損なわないものとする。

○色彩は、白、黒、濃い茶を基調とする。

○建具は、木製又はカラーサッシ(黒褐色系)又はこれに類するものとする。

○建具は、木製又はカラーサッシを使用する。

設備工作物

建築設備

○太陽熱温水器、煙突、排水管その他これらに類する建築設備が、公道から容易に望見される位置に露出しないものとする。

やむを得ず露出する場合は、壁、格子でおおう等の措置により、建築物本体と均整のとれたものとする。

○太陽熱温水器、煙突、排水管その他これらに類する建築設備が、公道から容易に望見される位置に露出しないよう配慮する。

塀・柵

○山際通りは伝統的様式及びこれに準じたものとし、他はブロック塀を避け、和風デザインと調和するもの又は生垣とする。

○ブロック塀はなるべく避け、和風デザインと調和するもの又は生垣とする。

○山際通りのブロック塀新設は、禁止する。

擁壁

○原則として擁壁が生じるような地形の変更は行わない。

○やむを得ず擁壁を設ける場合は、石貼り又は植栽で表面をおおうこととする。

広告物

○自家用広告物以外の営業用広告は、原則として設置しない。

○電柱の巻きつけ広告は、禁止する(将来的には電柱の地中化を図る。)。

○デザイン・色彩は周辺の景観に支障のないよう配慮する。

土地

土地の形質の変更

○原則として土地の形質の変更は行わない。


○土地の形質の変更を行うときは、変更後の状態が歴史的風致を著しく損なわないものとする。

木竹の伐採・植栽

○歴史的景観と一体をなす樹木の保存に努める。


○地区を特色づけている樹木、生垣の保存に努める。

○景観阻害となっている建物、敷地の修景のため樹木の植栽、補植に努める。

○地区内の緑化の推進を図り、良好な景観の形成に努める。

土石類の採取

○土石類の採取を行うときは、採取後の状態が歴史的風致を著しく損わないものとする。

 

その他

駐車場

○原則として山際通りの駐車場設置は、規制する。

○生垣で修景し、周辺の歴史的景観を損なわないものとする。

車庫

○伝統的建造物を滅失する車庫建設は、禁止する。

○伝統的建造物を滅失する車庫建設は、禁止する。

○けばけばしい色彩や金属性の冷たいイメージを与えないものとする。

○周辺の歴史的景観を損なわないものとする。

○車庫のデザインには留意し、出入口は板戸又は格子戸にするなど周辺の景観を損わないものとする。

 

○やむを得ず鋼製のシャッターを使用する場合は、表面を木目で化粧したものを使用するか濃い茶系で塗装し、建物の外壁に調和したものとする。

 

※ 第2種保存地区のうち、山際通りに面する地域は、原則として第1種の基準に準じるものとする。ただし、塀・柵は除く。

別表第3(第4項関係)

第1種景観保存地区の補助基準

区分

補助対象

対象となる工事等の種類

補助率

限度額

伝統的建造物の修理

伝統的建築物の特性を維持するための正面外観及び公道から望見される側面に要する経費

主屋

○屋根・庇―日本瓦の葺きかえ

○壁―白しっくい、濃い茶を基調とした下見板張、焼杉板張又はこれらに類するもの

○建具―大戸

5/10以内

予算の範囲内

屋根、壁、建具等

6/10以内

土蔵

屋根、壁、建具

伝統的建築物の保存上、構造耐力上主要な部分の修理を要すると認められる場合の経費

基礎、土台、柱、床組、構造材、小屋組、壁(内部の表面仕上げを除く。)

6/10以内

伝統的な形式をもつ塀等の修理に要する経費

土塀

石垣

石垣、瓦、しっくい

6/10以内

指定生垣・樹木

伝統的建造物群と一体をなす環境を保存するため、特に必要と認められる物件の復旧に要する経費

生垣、樹木

6/10以内

第1種景観保存地区の補助基準

区分

補助対象

対象となる工事等の種類

補助率

限度額

伝統的建造物以外の建造物の新築・修理等

建築物の新築、増築、移築、改築又は修理、模様替えに要する経費

主屋

○屋根―日本瓦(黒、ねずみ色)又はこれに類するもの

○外壁―白しっくい、濃い茶を基調とした下見板張、焼杉板張又はこれらに類するもの

○建具―木製、カラーサッシ(黒褐色系)又はこれに類するもの

1/10以内

予算の範囲内

日本瓦

6/10以内

工作物を新設(改築)するのに要する経費

土塀

伝統的様式に基づいたもの

6/10以内

ブロック塀(土塀風)

土塀様式仕上げ

石塀

凝灰石等

板塀

 

5/10以内

附帯施設(景観上市が必要と認めたもの)を新設(改築)するのに要する経費

車庫

倉庫

その他

○出入口戸―板戸又は格子戸。鋼製シャッターは、木目化粧又は黒か濃い茶系で塗装する。

6/10以内

新設生垣等

生垣の新設及び緩衝地帯の形成に要すると認められる樹木の補植に要する経費

生垣

樹木

 

5/10以内

別表第4(第4項関係)

第2種景観保存地区の補助基準

区分

補助対象

対象となる工事等の種類

補助率

限度額

伝統的建造物の修理

伝統的建築物の特性を維持するための正面外観及び公道から望見される側面に要する経費

主屋

○屋根・庇―日本瓦の葺きかえ

○壁―白しっくい、濃い茶を基調とした下見板張、焼杉板張又はこれらに類するもの

○建具―大戸

5/10以内

予算の範囲内

屋根、壁、建具等

6/10以内

 

土蔵

屋根、壁、建具

 

 

伝統的建築物の保存上、構造耐力上主要な部分の修理を要すると認められる場合の経費

基礎、土台、柱、床組、構造材、小屋組、壁(内部の表面仕上げを除く。)

6/10以内

 

伝統的な形式をもつ塀等の修理に要する経費

土塀

石垣

石垣、瓦、しっくい

6/10以内

 

指定生垣・樹木

伝統的建造物群と一体をなす環境を保存するため、特に必要があると認められる物件の復旧に要する経費

生垣、樹木

6/10以内

 

佐伯市歴史的環境保存地区の指定等について

平成17年3月3日 教育委員会告示第9号

(平成25年7月19日施行)

体系情報
第7編 育/第5章 文化財
沿革情報
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