○佐伯市小規模簡易専用水道維持管理指導要綱
平成23年3月29日
水道事業告示第2号
(目的)
第1条 この告示は、佐伯市水道事業給水条例(平成17年佐伯市条例第335号)第40条第2項の規定に基づき、小規模簡易専用水道(水道法(昭和32年法律第177号)第14条第2項第5号に規定する貯水槽水道のうち、同法第3条第7項に規定する簡易専用水道以外のものをいう。以下同じ。)の設置の届出、維持管理等について定めることにより、清浄な飲料水の供給を確保し、もって公衆衛生の向上を図ることを目的とする。
(届出)
第2条 小規模簡易専用水道を新設し、増設し、又は改造しようとする者(設置者以外に当該小規模簡易専用水道の全部の管理について権限を有する者があるときは、当該権限を有する者。以下「設置者等」という。)は、小規模簡易専用水道設置届(新設・増設・改造)(様式第1号)を佐伯市水道事業管理者の権限を行う市長(以下「市長」という。)に提出するものとする。
(2) 水質管理 給水栓における水に異常な臭気、味、色及び濁りが認められないようにし、遊離残留塩素が1リットル当たり0.1ミリグラム(結合残留塩素の場合は0.4ミリグラム)以上認められるように管理すること。
(3) 水槽の清掃 貯水の水質保全及び衛生確保を図るため、次の事項に留意し、毎年1回定期的に行うこと。
ア 高置水槽又は圧力水槽の清掃は、原則として受水槽の清掃の日と同じ日に行うこと。
イ 作業者は、常に健康状態に留意し、健康状態不良の者は、作業に従事しないこと。
ウ 作業衣及び使用器具は、水槽の清掃専用のものとし、作業に当たっては、作業衣及び使用器具の消毒を行い、作業が衛生的に行われるようにすること。
エ 水槽内の照明、換気等に注意して事故防止を図ること。
オ 壁面等に付着した物質の除去は、水槽の材質に応じ、適切な方法で行うこと。
カ 清掃終了後は、水道水の引込管等の停滞水、管内のもらいさび等が水槽内に流入しないようにすること。
キ 水槽内の消毒薬は、有効塩素の質量百万分率が50から100までの濃度の次亜塩素酸ナトリウム溶液又はこれと同等以上の消毒能力を有する塩素剤を用いること。
ク 消毒は、水槽内の全壁面、床及び天井の下面について、消毒薬を高圧洗浄機等を利用して噴霧により吹き付けるか、又はブラシ等を利用して、2回以上行うこと。
ケ 消毒後の水洗い及び水槽内への水張りは、消毒終了後少なくとも30分以上経過して行うこと。
コ 水槽内への水張り終了後は、水槽及び給水栓における水について、水質検査及び残留塩素の測定を行うこと。
(4) 清掃業務の委託 水槽の清掃作業の衛生及び安全を確保し、並びに清掃後の水質保全を図るため、次の者に点検管理、清掃等に係る業務を委託することができるものとする。
ア 建築物における衛生的環境の確保に関する法律(昭和45年法律第20号)第12条の2第1項第5号の建築物の飲料水の貯水槽の清掃を行う事業を営んでいる者
イ アに掲げる者と同等以上の清掃作業を行うことができると認められる者
(5) 汚染事故の措置 水質汚染事故については、次の事項に留意し、措置すること。
ア 給水栓における水等に異常を発見した場合の連絡通報体制を明確にし、事故の早期発見及び防止に努めること。
イ 水質汚染事故が発生した場合は、大分県南部保健所及び上下水道部水道課に速やかに連絡すること。
ウ 供給する水が人の健康を害するおそれがあることを知ったときは、直ちに給水を停止し、かつ、その水を利用することが危険であることを関係者に周知徹底すること。
エ 給水栓における水に臭い、味、色、濁りその他異常を認めたときは、上下水道部水道課に速やかに連絡すること。
(6) 帳簿書類、記録等
ア 小規模簡易専用水道の配置及び系統を明らかにした図面並びに水槽の周囲の構造物の配置を明らかにする平面図を整理し、永久保存すること。
イ 小規模簡易専用水道の保守点検、水質管理、水槽の清掃その他の結果を小規模簡易専用水道維持管理台帳(様式第4号)により記録し、関係書類と共に3年間保存すること。
(報告及び指導)
第4条 市長は、この告示の目的を達成するために、小規模簡易専用水道の維持管理に関する衛生思想の普及向上に努めるほか、必要があると認めるときは、設置者等から小規模簡易専用水道の維持管理についての報告を求め、又は現地指導を行うことができる。
(その他)
第5条 この告示に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。
附則
この告示は、平成23年4月1日から施行する。
附則(平成27年3月27日水道告示第1号)
この告示は、平成27年4月1日から施行する。
別表(第3条関係)
点検項目 | 回数 | 主な点検内容 | |
週 | 年 | ||
1 水槽 | 1 | 周囲は清潔か。油類、汚物等は置いていないか。亀裂はないか。漏水はしていないか。水中、水面及び槽内部に汚泥、鉄さび等の沈殿物や浮遊物質はないか。 | |
2 マンホール | 1 | 防水密閉型のものか。施錠はあるか。破損していないか。マンホール面が槽上面より立ち上がっているか。 | |
3 オーバーフロー通気管 | 1 | 防虫網は付いているか。網が破れて衛生害虫、ごみ等が侵入することはないか。詰まりはないか。 | |
4 揚水ポンプ | 1 | 圧力及び電流は定格か。潤滑油は切れていないか。水漏れはないか。 | |
5 揚水ポンプ自動運転装置 | 1 | 正常に作動しているか。 | |
6 ボールタップ | 1 | 正常に作動するか。水漏れはないか。 | |
7 満減水警報装置 | 1 | 正常に作動するか。 | |
8 フロートスイッチ | 1 | 正常に作動するか。 | |
9 フート弁(消火ポンプ) | 1 | 飲料用水槽への漏れはないか。 | |
10 高置水槽接続消火用水管 | 1 | 末端開閉弁を開き放水し、新鮮水を入れているか。 | |
11 止水弁 | 1 | 必要なときに完全に開閉できるか。 | |
12 逆止弁 | 1 | 消火ポンプのテストで正常に作動するか。 | |
13 給水管 | 1 | クロスコネクションはないか。 | |
14 塩素消毒設備 | 1 | 薬液はあるか。正常に注入されているか。 |