概要

佐伯城跡復元イラスト
佐伯城は、番匠川河口に位置し、豊後水道を見下ろす標高144mの城山(築城時は八幡山)に築かれた、江戸時代の山城です。慶長6年(1601)に初代藩主となった毛利高政(もうりたかまさ)が、翌年から藩政の拠点として築きました。
山頂部に石垣造りの本丸、本丸外曲輪、二の丸、西出丸、北出丸を配置し、城の背後にあたる北西斜面には雄池(おんいけ)と雌池(めんいけ)を造っています。南東の山裾には三の丸を設け、藩の政治や藩主の日常生活の場としました。
佐伯城跡は、山頂の城郭と麓の屋形という中世山城の曲輪(くるわ)構造に、近世初頭に発達した石垣技術を融合させ、さらに江戸時代を通して山全体を維持していくための工夫も残る貴重な城跡であることから、令和5年3月20日に国の史跡に指定されました。