ヒトパピローマウイルス(HPV)
ヒトパピローマウイルス(HPV)は、とてもありふれたウイルスで、一度でも性的接触があれば男女を問わず誰でも感染する可能性があります。ウイルスの型は200種類以上が知られており、ほとんどは問題を起こしませんが、そのうち一部は子宮頸がんをはじめ、中咽頭がん、膣がん、肛門がん、陰茎がんなどのがん、また、尖圭コンジローマなどの病気を発症すると言われています。
男性がHPV感染症予防ワクチンを接種する意義
HPV感染症は、性行為によって男女間で感染を繰り返すため、男女にワクチンを接種することで感染の拡がりを抑えることができます。また、接種によりHPVが原因となる男性の病気(陰茎がん、尖圭コンジローマなど)の予防や男女間での感染を防ぐことでパートナーの健康と命を守ることにもつながります。
ワクチンの接種方法
現在、男性のHPV感染症予防ワクチンの接種については、予防接種法に定められておらず、「任意接種」となります。費用は全額自己負担となりますので、接種費用やワクチンの取り扱い状況については、直接医療機関へお問い合わせください。
男性が接種できるHPV感染症予防ワクチンとして、4価ワクチン(ガーダシル)が承認されています。
接種に関する注意事項
予防接種による効果や副反応などについて、十分理解したうえで接種の判断をしてください。なお、HPV感染症予防ワクチン接種後には、接種部位の痛みや腫れ、赤みなどを起こすことがあります。また、因果関係があるかどうかわからないものや接種後短期間で回復した症状を含めて、まれに重い症状が起こることが報告されています。接種後に体調の変化が現れたら、まずは医師にご相談ください。
任意接種により健康被害が起きた場合は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法に基づく補償となります。